小学生と読みたい!親子で発見して考えて思いを馳せて美味しく作りたい『300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート』 

絵本

こんにちは。Ryuです。

今回は絵本紹介。3人の子育て中で、図書館ヘビーユーザー(ほぼ絵本)の僕が気に入った絵本を紹介します。読めば、素敵な絵本と出会えると思います。

今回はコレ⇓

300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート』エミリー・ジェンキンス(作)、ソフィー・ブラッコール(絵)、横山和江(訳) あすなろ書房

デザートの作り方から、暮らしの変遷が見えてくるユニークな知識絵本です。

フルーツに生クリーム、そして砂糖があれば、だれでも簡単にできるデザート、フルーツ・フール。

その起源は古く16世紀、ヨーロッパ最古のデザートといわれています。

それから今にいたるまで、ずっと世界のあちこちで作られているのですが、

本書は、4つの時代、4つの場所にスポットをあて、それぞれのおいしい

ブラックベリー・フールの作り方を紹介していきます。

同じデザートの作り方が、時代によって、どんなふうに変わっていくのか?

道具、材料の入手方法、そして食事の様子や家族の在り方の変化が

よくわかりますが、でもずっと変わらないものも!

身近なデザートひとつから、いろいろなことが学べる楽しい絵本。

Amazonの紹介文より

奥深い魅力

この絵本の奥深い魅力に気付いたのは、あとがきを読んでからです。

紹介文にもあるように、この本は、300年前から伝わるブラックベリー・フールの作り方を、4つの年代別に描いた絵本です。

一読すると、表面的な時代背景の違いに驚きます。しかし、あとがきから、作者や作絵者が込めた思いが読み取れ、それから読み込むとさらに面白いのです。

器具と技術の変遷

この絵本で紹介されている❝とびきりおいしいデザート❞である「ブラックベリー・フール」は、ブラックベリーを絞って濾した汁に砂糖を混ぜ、生クリームに砂糖を加えて泡立て、それらを軽く混ぜ合わせたものです。要するに、甘いフルーツホイップクリームです。

では、ここでクイズです。

300年前、200年前、100年前に、それぞれ、どうやってブラックベリーや生クリームを手に入れ、どんな道具でブラックベリーを濾し、どんな道具を使って生クリームを泡立て、どうやって冷やしたのでしょうか?現代ではどうやるのでしょうか?

その答えがこの絵本の物語です。

300年前は、小枝を束ねた泡立て器でホイップクリームを作ったそうです!「15分ほどかき混ぜるとホイップクリームができました」「腕が痛くなりました」とあります。電動ホイッパーが当たり前に手に入る現代では考えられない話ですね。面白いのは、作絵者が実際にやってみたっていうところ。木のカスが入っちゃったけど、ちゃんと泡立ったそうです!泡立て器の変遷は詳しく絵にされていますのでわかりやすいです。

ブラックベリーは野摘みから店で買うものへ、泡立て器は小枝~いわゆる泡立て器~手回し式泡立て器(特許取得済!)~電動ホイッパーへ、生クリームがお店に並ぶようになったのも近年だそうです。現代的な冷蔵庫の登場だって同じ(さて、これはどう変わっていったのでしょう?ぜひ、この本を手に取って読んだり自分で調べたりしてみて下さいね)。

この器具の変遷は、小学校低学年でも、見た目にもすぐに違いに気付くことができ、大人も発見があり、親子で学べます!新たなものを知ることが単純に楽しい!

背景の変遷

さて、300年前と200年前と…年代で異なるのは道具や技術だけではないです。

この本の作絵者は描くのに1年かけたそうです。ただ、1年かけて机の前で描いていたのではなく、より正確に書くために、いろいろと調べたのだそうです。

当たり前ですが、服装が違います。作る人も違います。

野摘みのブラックベリーはいつ頃収穫期なのか?その時期に合わせた300年前の服装。

200年前は舞台は、農場。作るのは農場で働く奴隷で、食べるのは農場の主人です。4つの物語に共通するのは、作って、食べて、後片付けでボールに残ったクリームをペロっとなめるお茶目な姿なのですが、この奴隷の場面だけは、作ったデザートを食べられない奴隷なので、クローゼットに隠れて、ボールに残ったクリームをなめるという描写がなされています。ここは史実としては、作る奴隷と給仕する奴隷に分かれていたそうです。しかし、物語としての自然な流れを重視し、作って給仕する奴隷を同じに描いたとのこと。また、奴隷は靴を履いていないことも多かったそうですが、主人の履き潰した靴を履いていた奴隷もいたとのことで、靴を描いています。

100年前の日曜日は、労働法で労働が禁じられていたため、買い物は土曜にしたであろう。ということで、土曜日用の服装。食べる場面は日曜日の正装。この辺も面白い時代背景ですね。もっと突っ込んでいろいろ調べられそうです。

100年前までの場面では、母娘が作っていました。しかし、現代場面でのみ、父子が買物からデザート作りまでしています。これは、近代史で言えば、本当に最近までなかなかみられなかった姿です。あなたのそばで、父子がそうする場面は当たり前に見られますか?コロナ自粛生活を振り返ってでも書きましたが、僕は料理もしますし、子ども達と一緒にクッキングをすることもあります。もちろん、嫁さんの協力全く抜きで。だけど、これは今でもそう当たり前ではないかもしれません。

ここに注目して読み返すとまた面白いです!

描ききれなかったもの

さらに奥深いのがここ。

描ききれなかったものもある、として、こんな風にあとがきに残しています。

奴隷の女の子は、同年代の女の子が、自分が作った美味しそうなデザートを食べるのをどんな気持ちで見てたのでしょう?
反対に、農場主の娘は、同年代の子が奴隷として給仕するのをどんな気持ちでみていたのでしょうか?

これは想像するしかありません。いろいろな史実から近い想像をすることは可能かもしれません。もしかしたらこのような状況を記した日記などが残っているかもしれません。それでも、正解はありません。思いを馳せて想像するしかありません。そこに深い人間理解への一つの道があるのだと思います。

ここは、思春期以降や大人が向き合う課題だと思います。この深みまで、読み込みたい絵本です。

読んだ後は

さぁ、読んだ後は、もちろん、楽しいデザートづくりの時間です!もちろん、作者も、作絵者も、そして、僕も作りました。子供も作ろうって言ったので。

洋菓子の溢れる現代からすればとても簡単なデザート。材料からみれば不味いわけないだろうけど、どこまで子供たちは食べてくれるだろうか?なんてちょっと心配。

でしたが、作ってみると、なるほど!!!

旨い!!こりゃ300年受け継がれるわけやわ!!って納得いきます!

絵本の裏表紙の一つ前のページは、残ったブラックベリーの汁を塗って彩色したそうです。どこまでも凝ってるなぁ~。

まとめ

いかがでしたか?

図書館でたまたま見つけ、小1になった長男が道具の変遷とか面白がるかも、一緒にクッキングできるかも、程度の軽い気持ちで借りて読んだ本ですが、あまりの奥深さに、僕自身が惚れ込んでしまいました!

この感動を伝えたくて!ぜひ手に取って読んでみて、読み込んでみて、最後に美味しく味わってみて下さい!

ではまた。

300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート 

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自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。

自分を押し殺し、他人の価値観や意見ばかり気にする ❝いい子ちゃん❞ だった過去。自分のことが大嫌いでした。
そんな自分をなんとかしたいと心理学を学びプロの心理士として仕事をするも、自分嫌いは克服できずにいました。

そこへ、30代でゲシュタルト療法を受け、人生が180°変わりました。

自分が好きになり、
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やりたいことややってみたいことにも素直に食指をのばせるようになりました。
本もたくさん読むようになり、さまざまな考え方を柔軟に取り入れられるようになりました。

同じように悩んだことがある方や、今現在自分の生き方に悩む方へ。

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自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。
他人に合わせてばかりで外面がよく、自分のことが嫌いな”いい子ちゃん”だったけど、ゲシュタルト療法を受けて人生が180°変わった心理士です。
自分が好きになり、自分軸でやりたいことに食指をのばせるようになり、学びが習慣化。
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