こんにちは。Ryuです。
先日読了した『日日是好日 お茶が教えてくれた15の幸せ』森下典子
もう感動の嵐でした!!!!!!!!!すぐに買って読んだ方がいい!
ということで、心に残ったことを、数回に分けて紹介していきます。
第1回目は、自分の選択に迷った時に背中を押してくれる言葉です。
武田のおばちゃんの言葉
著者の森下典子さんのお茶の先生、”武田のおばちゃん”の言葉。
大学受験時の迷いに対し、○○がいいよと自分の考えやおすすめを伝えてくるその他の人と違い、武田のおばちゃんはこう言います。
『自分の出した結論に従って、それでよかったと思えるように生きていきなさい』
これ、教えてくれた15のことに入らない、まえがき部分に登場する言葉なんですけど、もう刺さりますよね。
この言葉を深堀りしていきます。
行動的には3つの部分に分かれます。
①自分で結論を出す ⇓ ②結論に従って行動する ⇓ ③行動してよかったと思えるように生きる
一つひとつみていきます。
①自分で結論を出す
何かに迷う、選択肢が複数ある、どれが”正解”なんだろうか?どれを選ぶのが”良い”のだろうか?
森下さんの場合は受験でしたが、人生には大小さまざまなこういう場面がいくつもあるでしょう。
こういう場合にどうするか?あなたならどうしますか?
まず、選択肢の情報を調べますよね。ネットで調べたり、人に聞いたり、本を読んだり。
それらの情報を基に、何が自分にとって良いのか、考え、検討します。
そして、判断します。つまり、結論を下します。
ヨシ、これでいこう!/これにしよう!/ここにしよう!
これが最初のステップ。調べて考えて結論を下す。
②結論に従って行動する
結論を下したら、これだと決めたら、実際の行動に移します。たぶん、多くの決めなければならないことには期限があるので、それまでに①の結論を下し、行動します。
森下さんなら大学受験、会社のプロジェクトならGoサイン、必要書類なら決裁へ、来年度の子ども園や幼稚園への申請、子どもの進学先、習い事などなど。
決めたらそれを実行する。実行しなければ決めないも同じです。結論を下したら(方向性を決めたら)、そこへ向かって動き出します。
③行動してよかったと思えるように生きる
決断とは大きなことのように思えますが、実際には、この最後のステップが、決断の成否を決める重要な段階です。
結論を下し、行動します。すると、その動きに伴って、いろいろな変化が起きます(あるいは、変化を起こさない選択をすればあえて変化は起きません)。選択・行動の結果が返ってきます。それが望むものであってもなくても。
このステップは、選択し、行動したことを”正解”にしていくプロセスだと言えます。
結果としての未来が当然ついてきますが、それを漫然と受け取るのではなく、これでよかった!これを選んで正解だった!と思えるように、決断を下した後も努力を継続していくことが大切なんです。
決断はゴールじゃない、通過点なんだ!
換言すれば、
決断は区切りであり、新たなスタートである
下した決断は、その時に正解だったかどうかわかるのではなく、その後の過程で正解にも不正解にもなり得るのです。
この点は、この記事でも書いていますので合わせて読んでみて下さい⇓
まさしく、決断が今後の成否を決めるのではない、これからが決断の成否を決めるのだ!
主体性をもつこと 相手を尊重すること
秋は幼児期の親にとって、進路選択の時期です。
障害をもつ子を育てる親にとっては、進路選択は大きな悩みです。特に就学を控えた年長児の親にとっては、ひと際大きな悩みです。
そこで相談します。

どうしたらいいと思う?何が正解なんやろ?
そう相談されて、あなたはなんと答えますか?

ふんふん、…それなら、僕としては、◎がいいと思う。

それだったら、私としては絶対△がいいと思うよ!△にしときなよ!

間違いなく◇やで。悪い事言わんから従っとき。
こんな感じで、自分の意見を伝える方って多いのではないでしょうか?もちろん、親身になって善意で、自分が最良のものと思える選択肢を勧めます。悪意はありません。
が問題点が2つあります。
1つは、それぞれ相談される側の思考の枠組、価値観、経験などから最良のものを勧めていること
BさんはBさんの思考の枠組から見て最良のものを勧めます。
CさんはCさんの価値観の上で最良のものを勧めます。
DさんもDさんの経験から最良のものを勧めます。
意識的にも無意識的にも、これらから逃れることはできません。もちろん、そうした考え方はAさんが気付いていないものがあるかもしれず、有効に作用することもあります。
しかし、大切なのは次です。
2つ目として、Aさんの主体性が発揮されにくい。親身になって相談をきいてくれた人たちのお勧めを鵜呑みにして、自分でよく考えずにそれを選んでしまうかもしれません。
その結果、何が起こるかというと、
上手くいかなかった場合に、「だってBがこう言ったから。」とAが他者に責任を押し付けてしまいがちになってしまいます。相談援助職の方は特に気を付けないといけない点です。
その点、武田のおばちゃんの言葉はシンプルだけど、相手の選択をとても尊重した態度から現れた言葉です。自分で決めることを後押ししています。
尊重するとは、その人が自分なりの答えを出すことを手伝い、見守ること。ただし、自分の考え伝えることは、否定せず、押し付けず、侵襲的にならないようにするならば、相談者にとって弁証法的な変化をもたらすきっかけにはなるかもしれません。
援助とは、その人自身の力を引き出すことです。
自分で選んだ、と思えることは、悪い結果になってもそこから何かを学ぶ可能性が高いです。
主体性をもって行動しているからです。自己責任と思い、なんとかしようとするから対処も早いです。
反対に、させられた感をもっていると、結果を引き受けにくく、他人のせいにして、自助努力が引出しにくいのです。
進路相談の時に、特に気を付けていたことを、武田のおばちゃん、もとい、武田先生は見事な言葉にしてくれていました。
僕も相談の最後によく言います。
「自分の、家族の一番大事にしたいことが叶うものを選んで下さい。しっかり悩んで下さい。そして、決めて下さい。決めたら、それが正解だったと思えるようにしていきましょう。」
被相談者、援助者としては、どのように主体性をもって決断を下してもらうのか、主体性の持ってもらい方に苦労します。頼ってきたのだけれども、自分で考え、自分で結論を下し、結果を引き受ける。こんな人になっていただきたいのです。
あなたの悩みも、決断を下すことがゴールではありません。決断を下し、それでよかったと思えるようにやっていけた時、あの時迷ったけれどもこれでよかったなと自然と思えるようになった状態が、いうなればゴールです。
迷ってもいい。しっかり悩んで、決めましょう。決めたらそれでよかったなと思えるように日々努力を重ねていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
茶人である武田のおばちゃん、とても人を尊重した態度で、言葉にもそれが表れていますね。僕も改めて、仕事でも日常でも、相手を尊重した態度と言葉選びをしていこうと思います。
この冒頭部分は、この本『日日是好日』のエッセンスが詰まっていて、とてもいいです。買おうかどうか迷ったら、書店でこの冒頭部分だけでも目を通して下さい。何か感じるものがあったら、是非買って読んでみて下さい。
今後もこの本から学んだことを書いていこうと思います。『日日是好日』を読んだあなたの感想もお待ちしております。
これに感動した方は続編の『好日日記―季節のように生きる』もおススメです。この本で座右の銘『柳緑花紅』という言葉に出会えました!
ご意見、ご感想、お待ちしています。感じたことや考えたことを言葉にすることで理解が深まり、記憶にも定着しやすくなりますよ。ではまた。
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自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。
自分を押し殺し、他人の価値観や意見ばかり気にする ❝いい子ちゃん❞ だった過去。自分のことが大嫌いでした。
そんな自分をなんとかしたいと心理学を学びプロの心理士として仕事をするも、自分嫌いは克服できずにいました。
そこへ、30代でゲシュタルト療法を受け、人生が180°変わりました。
自分が好きになり、
自分の意見や考えを軸に行動できるようになり、
やりたいことややってみたいことにも素直に食指をのばせるようになりました。
本もたくさん読むようになり、さまざまな考え方を柔軟に取り入れられるようになりました。
同じように悩んだことがある方や、今現在自分の生き方に悩む方へ。
あなたらしく生きる、あなた自身でいるための手掛かりやきっかけがみつかりますように、と僕の経験や学びを発信しています。
誰もが自分らしく生きられる世の中にする。
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