30年前に書かれた本なのに今も色褪せない、子どもに関わる全ての方に読んでほしい本『心のめばえに ほほえみを』平井信義

Ryuの書棚

こんばんは。Ryuです。今日はその読了本の紹介です。30年以上前の本ですが、多くの学びがありました!!子育て世代や子育て支援関係者、教育者にぜひ読んでほしい本です。

平井信義 1988『心のめばえに ほほえみを』 株式会社 企画室

この本、実は、僕の母が、僕に長男が生まれた際に「いい本だから」といってくれた本でした。ずっと積読されていたのをつい最近再発見して、読んでみた次第です。

もっと早く読めばよかった!!!30年前の子育て本、舐めてた!!!ごめんなさい!!!

叱らない子育て

この本を一言で要約するならば、「叱らない子育て」です。子供は自由にのびのび育てましょう、という提案です。

躾はゆっくりでいい、子どもはいたずらやわがままなのが本来の姿で子供らしいのだ。そして、それは自発性・創造性の芽なので、摘まない方があとあとうまく育つのだ。物欲を満たすような甘やかしはしないけれども、子どもの失敗を責めず、親の方が子どもの言い分をよく聞き、からだの甘えは全面的に受け入れる、といったように

関わり方を変えると、子どもは変わる

叱るのではなく、叱らなくてもいい環境づくりをする(幼いほどコレ!僕もよく言ってます)。あったかい家庭の雰囲気を作る。

30年前にこれを子供の研究に裏打ちされたエビデンスを基に(といっても、原典は出されていませんが)提言されていることに感動しつつ、今でもなんと通じることか、と驚きます。

30年の月日を経て、社会のあり様は相当変わったと思うけれども、子どもの育ちにとって良いとされるものは本質的に変わっていないと思い知らされる。そして、むしろ、平井信義先生の提言が広く実践されるどころか、その逆となり、虐待や不登校や子ども若者の自殺も多い。だからこそ、今一度、読むに値する本だと思います。

読んだ後、自分の子供に対する見方の狭かったことに気付き、

よき発達のために必要なことは、強制的な躾ではなく、子どもがのびのび好きなことに打ち込め、興味関心のあるものに没頭できるように支えていくこと(寛容な関わりと適切な環境設定)であると知り、自らの親としての態度や価値観、そこから生じる関わりを変えていこうと決心しました。

 

僕は職業的には子育て支援のプロです。発達相談もしていますので、幼児の発達にも詳しいといえば詳しいです。

 

が、ひとたび仕事を離れて親として子供に接すると、、、

 

これが難しいのです。つい怒ってしまうのです。

ですが、この本を読んだことをきっかけに、変えていきます。子育てに悩む方にはぜひ読んでほしいです。

 

早期教育?教育とは?

30年前の本ですが、幼稚園・保育園でひらがなの練習や数の練習をするのはもっての外!と訴えています。仕事でいくつかの学校園に立ち入った経験からも、療育のプロの視点からしても、これには大賛成です。平井信義先生ははっきり述べています。

 幼稚園は勉強するところではありません

教育=学校の勉強、ではありません。

学校の勉強は、発達的に学童期に入って初めて効果のあるものだと思います。古典的にはピアジェの発達理論でいうところの、具体的操作期にあたるのが、7歳あたりからで、思考の仕方がそれまでの幼児期より変わります。学校の勉強、つまり、教科学習というのは、この発達段階にあって有効です。世界を見渡しても学校教育のスタートはだいたい7歳なのは、理にかなっているのです。

一方で、幼児期に通う、幼稚園や保育園の第一の目的は、「社会性の発達の基礎を作ること」と述べています。「友達とけんかしながらもよく遊ぶことのできる人格の形成を援助するところ」なのです。なので、字や数(例えば、ある園では、年中で国旗と国名、年長で平仮名と九九が言えることが目標でした。)を教えると掲げているところは、本来の目的から外れている、と批判しています。

本書には書かれていませんが、幼稚園や保育園の教育目的をざっくり言えば、五感を通した経験をたくさんすることで学ぶことだと思います。五感を働かせて外界を知り、関わっていく経験をたっぷりできることが、子ども達に良き学びをもたらせるのです。そして、その土台がしっかりできてこそ、いわゆる学校の学習の理解も深まるのだと思います。

育児は育自

たいした人格の持ち主でない親が子育てをしているのだから、自分たちを批判して、自分以上の人格の持ち主になってほしいーという願いを子ども達に示す必要がある

この言葉が刺さりました。いや、耳に痛い言葉。でも大切なこと。

先生についても同様の言及がありました。だからこそ、大人が逆に子供から学べと。

子育てしながら、職業として子どもに接する中で、子どもから学べというのです。

そして、子どもを変えるのではなく、子どものことは子どもにまかせる姿勢で、自分たちの在り方ややり方を変えていくのです。

また、世代間伝達といって、自分が親から育てられたように我が子にも接していまう、と言われています。子育て情報はたくさん出回っていますが、子育て経験は自分の一回きりの情報しかありません。

この育てられた経験が、無意識のうちに出てくることが多い。

自分も昔、親にこんな風にされて嫌だったなぁと言いつつも、親側になると、同じことをしている事例がよくあります。

それを防ぐために、自分と向き合ってみる、自分の親を批判してみることで、自分の人格を変える(自己変革の)きっかけをつかむことになる、と平井先生は提唱しています。

うまくいかない子育てを丁寧に紐解いていくと、ここに行きつきます。

僕自身がそうでした。そして、親と深く向き合うことはとてもエネルギーの要ることであり、今もまだその最中です。

 

子どもを変えるのではなく、自分を変える。自分が変わった結果として、関わる相手である子どもも変わる。

自分→子ども、という順番が大切です。

 

おおらかに

親はおおらかな人格の持ち主になってほしい、おおらかとは、その人のそばにいくと気持ちがなごむような雰囲気と言ってもよく、大人に対しても子どもに対しても責めることがなく、許す気持ち、つまり寛容であるということです。と平井信義先生はいいます。

おおらかさを最近、失っていたなぁ。ふと気付きました。子供が1人、2人、3人と増えるたびに忙しくなって、長男は大きくなって一定言うことを聴けるようになったので聞かせている場面があった。ちょっとしたことで躾のつもりでちゃんとさせようとしていました。

躾より自発性の発達を、しつけを優先させないでほしい、さらに言えば、平井先生は「しつけ無用」論者。

躾にこだわると、怒ってばかりの子育てになりかねません。だって、子どもは躾にすぐに応じられないのが普通だから。

躾とは、鋳型に子どもをはめ込む教育であり、子どもから自由を奪って自発性の発達を妨げ、意欲の乏しい子供にしてしまう

療育の専門家として、これは頷ける。実際、そうした事例をいくつも見てきました。

なのに、家庭に戻れば、躾のような感じでちゃんとさせようとする場面もある。そんな時、自分に言い聞かせます。

今ちゃんとできないからといって今後もちゃんとできないわけではない。時期がくればちゃんとできるようになる。

でも、内なる自分の声がこういうのです。

「ご飯はお箸で食べるべき!」「全裸で走り回るべきではない!」「無駄に水を流さない!」「ちゃんとすべき!」

冷静になって自分と向き合えば、こういう価値観に縛られていることに気付きます。さらに丁寧に掘り下げていくと、この価値観がどのようにして出来上がってきたのか、徐々に見えてきます。そして、大した理由もなく、これらの価値観を鵜呑みにしていることにも。

おおらかに、なるためには、こうした自分の価値観の形成過程に目を向けることはとても有用です。

子育て、幸せですか?

この本の帯の言葉です。(30年もよく帯を残しておいてくれた母に感謝です)

短いけれど、胸を強く打つ言葉です。

僕は発達相談の中で、「子育て、楽しんでいますか?」と聞くことがあります。似たような質問なので、驚きました。

このブログの記念すべき第1稿は「子育てを楽しむ」でした。その中でもこの質問を書いています。

「子育て、楽しんでいますか?」

この問いに対する答えは千差万別ですが、答え方で子育て状況だけでなく、なんとなく、人生上手くいっていると感じているのか?それとも、ままならなくて不満なのか?が透けてみえてきます。

子育て、幸せですか

も同じだと思います。

子どもを授かって幸せか?

生まれてきてくれて幸せか?

子育てしていて幸せか?

一瞬一瞬で言えば、幸せを感じる瞬間もあれば、もう嫌!と感じる瞬間もあるでしょう。問題は、全体的にはどうか?ということです。

僕自身は、大変なこともままならなくてイライラすることも、なんでこんなことするんだろうと理解できなくて悩んだりすることももちろんありますが、問題もたくさんありますが、概ね幸せと答えられます。

あなたはいかがですか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、30年程前の子育て本『心のめばえにほほえみを』平井信義を読んで感じたことを言葉にしてみました。

子どもの教育というものを深く考えながら、叱らない子育てを、自分と向き合っておおらかな親であることを目指して、実践し、子育てで幸せを感じていきたいと思います。

本当にお薦めなので、ぜひ読んで、子どもを理解し、自分をみつめ、明日からの子育てにお役立て下さい。

子育てが全く楽しくない、しんどいだけ、子どもがかわいくない、という方へ。

行政機関でも民間のものでも、相談や援助をしてくれる機関は探せばたくさんあります。一人で悩むより、まず手始めに、自治体の子育て関連の窓口へいって助けを求めて下さい。必ず力になってくれます。その壁を乗り越えて、子育て幸せ、と感じられる日がくることを願っています。

ではまた。

PS 平井信義先生の本は他にもたくさんあります。現代に通じるたくさんの学びがあると思います。古い内容や事例の中から、これだ!というエッセンスを是非受け取ってください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。

自分を押し殺し、他人の価値観や意見ばかり気にする ❝いい子ちゃん❞ だった過去。自分のことが大嫌いでした。
そんな自分をなんとかしたいと心理学を学びプロの心理士として仕事をするも、自分嫌いは克服できずにいました。

そこへ、30代でゲシュタルト療法を受け、人生が180°変わりました。

自分が好きになり、
自分の意見や考えを軸に行動できるようになり、
やりたいことややってみたいことにも素直に食指をのばせるようになりました。
本もたくさん読むようになり、さまざまな考え方を柔軟に取り入れられるようになりました。

同じように悩んだことがある方や、今現在自分の生き方に悩む方へ。

あなたらしく生きる、あなた自身でいるための手掛かりやきっかけがみつかりますように、と僕の経験や学びを発信しています。
誰もが自分らしく生きられる世の中にする。

Ryuについてさらに詳しくは自己紹介を読んでくださいね。(↓ボックスのRyuをクリックすると自己紹介ページへとびます)

Ryu
Ryu

自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。
他人に合わせてばかりで外面がよく、自分のことが嫌いな”いい子ちゃん”だったけど、ゲシュタルト療法を受けて人生が180°変わった心理士です。
自分が好きになり、自分軸でやりたいことに食指をのばせるようになり、学びが習慣化。
同じように自分の在り方や生き方に悩む方へ、あなたらしく生き、あなた自身でいるための手掛かりやきっかけを得られるよう、経験や学びを発信しています。

Ryuをフォローする

コメント