頭で考えてもうまくいかない時は、からだを信じて任せてみる  森下典子『日日是好日~お茶が教えてくれた15の幸せ』からの学び2

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こんにちは。Ryuです。

森下典子『日日是好日』から学んだこと第2弾。

今日は2章 頭で考えようとしない を紐解きます。

頭で考えようとしない

武田のおばちゃん、ならぬ、武田先生は

「頭で考えないの。手が知ってるから、手に聞いてごらんなさい」
「頭で考えなければいいの。もっと自分の手を信じなさい」

と言います。

たぶん、僕も、初めてこう言われたら、「?????!」と戸惑うと思います。

手に聞くってどういうことよ?聞いたって答えてくれるわけでもないし。

これはどういうことか?

経験ある人にはからだのレベルで分かるだろうし、経験のない人は分からないだろうと思います。

稽古を積み重ねると、身体が勝手に動いてくれるのよ、と先生は言います。

身体論

武道や楽器やスポーツなど何かを結構極めたことのある人なら分かり得る感覚だと思いますが、

初学者、初心者の頃は、こうやるぞ!、こうだったっけな?と一つ一つ思い出しながら、手順を頭で確認しながらでないと進みませんし、うまくできません。

しかし、練習や稽古を積み重ねていくうちに、だんだん、意識せずとも無意識下のオートで体が動くようになってきます。身体が覚えると、意識から離れて動くのです。

フランスの哲学者 メルロ=ポンティはこのことを身体性と呼びました。

身体が覚え込むくらいに、意識せずとも覚えている通りに身体が動く状態にまで、練習・稽古して落とし込むことが必要です。

武道の達人の動画など見ると、からだが全然違いますね。そして、細かい点まで意識しているのではなく、意識せずとも動きが身についてしまっているのが分かります。例えば⇓

別に空手でも柔道でも剣道でもよかったのですが、この躰道(たいどう)って武道。めちゃくちゃかっこいいし、体捌きが素晴らしいので、見てみて下さい。

どうやってるんだっけ? え、やってたの?

僕は極めたスポーツや武道やその他の特技はそんなにないんですが、分かる部分はあります。

僕はギターが趣味で、ド初心者の域は越えて、簡単なコード譜があれば弾けます。めちゃんこ上手いわけではないですが、一曲だけ、好きで弾きまくった曲があります。ミスチルの『車の中でかくれてキスをしよう』って曲です。その曲だけは、楽譜を見ずに弾けます。かつて覚えるために見ていた楽譜はとっくの昔に失くしてしまいました。

ある時、友達に「教えてよ、楽譜書いてよ」と頼まれて、楽譜を書こうとしたその時!

あれ!!??俺、どうやってどこを弾いてるんだっけ?とわからなくなりました。

楽譜は見ずに弾けるのですが、どこをどう弾いているのか、自分で分からなかったんです。

そこで、弾いてみました。弾きながら、自分の指がどこを押さえて、どう弾いているのか、観察することで、楽譜に起こしました。

当時は不思議な経験でしたが、これは意識から離れて身体が覚えている状態ですね。

もう一つ、僕の経験から。

僕は高校時代、柔道部に入っていて、黒帯初段です。(←対して凄くないんです。)

高校の卒業旅行でスノーボードに行きました。スノボは初めての経験でした。

スノボはスキーと違って、止まると立っていられないので、座ります。その時、お尻からポテンと雪に座るため、何度も何度も何度もやってるとお尻が痛くなるんです。

けど、僕はそうはなりませんでした。「ケツ、痛~」という友人の隣で、「え!?」という僕。言われて初めて気付いたんですが、お尻をつく際に、自然に受け身をとってたんです!

毎日やっていた受け身の練習が、知らぬ所で活きていました。これも、身体が覚えている状態ですね。

3年は続けろ。10000時間でプロ。の根拠

よく、仕事や物事は三年は続けなさい。と言われます。

これには根拠があって、何事も、10000時間くらい取り組むと、一応プロとしての土台に立てるくらいになるそうです。

仕事であれば、

8時間×300日×3年=7200時間、とだいたい一万時間に近くなってきます。

実際は、新人の時は10時間くらい働いたり帰宅後も仕事のことを考えたりしてるでしょうから、一万時間くらいになるでしょう。

3年を過ぎる頃には、まぁ一応仕事はこなせるようになってくる、という人が多いのはこういうわけです。もちろん、専門職であればあるほど、やっとプロとしてのスタートライン、という程度で、何をどう学んでいかなければならないか、自分に何が足りないか、が朧げながら分かってくる程度でしょうが。

世阿弥の稽古哲学

観阿弥・世阿弥、と聞いてピンときますか?学校の勉強で習ったと思いますが、能の大成者親子です。

その息子・世阿弥の方は、伝書を残しています。『風姿花伝』が有名ですね。

その伝書は後世の人々によって随分研究されているようですが、近年の1冊、西平 直『世阿弥の稽古哲学』によれば、

稽古とは、まず、意識して身体を操作し、次に、意識せずともできるように(つまり意識から離れてからだが動くように)します。さらに、意識しないことも意識することも自在にできるようにしていくこと、とされています。

どんな時には自在に動けるようにするために、型を取り込むことが大切で、型を習得するからこそ、型から外れたことにも対応できるようになるのだと。

自在な動きのために意識が邪魔になるので、意識を離れて身体が動けることが大切なのです。

武田先生の言葉から察するに、意識せずともできるようになっているこの段階での言葉かけかと思われます。

身体が覚えているが、それが意識と結びつかない。逆に、身体が覚えているのに意識するからこそ上手くいかない。

それなりに修練を積んだのであれば、自分のからだを信じる。

僕の臨床心理の師匠も、頭で考えなくともからだが反応してくれる、と言っています。

修練を積んだのであれば、やたらと頭で考えるのではなく、からだの反応に任せてみることが大切です。思っているよりからだはうまくやってくれるものだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

頭で考えず、からだに任せてみる。

もちろん、これが体現できるまで、しっかり考え、やってみる経験を積み重ねることが前提です。一万時間やってみましょう。

その後は、からだを信じて任せてみる。

そうしてみると、逆にからだから学べること、教えてもられること、発見があるかもしれません。

意識して、いや、意識せずにやってみて下さい。

ではまた。

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自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。

自分を押し殺し、他人の価値観や意見ばかり気にする ❝いい子ちゃん❞ だった過去。自分のことが大嫌いでした。
そんな自分をなんとかしたいと心理学を学びプロの心理士として仕事をするも、自分嫌いは克服できずにいました。

そこへ、30代でゲシュタルト療法を受け、人生が180°変わりました。

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他人に合わせてばかりで外面がよく、自分のことが嫌いな”いい子ちゃん”だったけど、ゲシュタルト療法を受けて人生が180°変わった心理士です。
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