こんにちは。Ryuです。
森下典子『日日是好~お茶が教えてくれた15の幸せ~』からの学び第6弾。6章 季節を味わうこと からです。
この章、とても好きです。季節をあしらった茶菓子、季節の茶花、季節の掛け軸、季節の茶器、お茶は季節を大切にするそうです。
深く読み込み、調べてから、もう一度、目の前の景色を見渡せば、今まで目に留まらなかったものが見え、世界がちょっと豊かに変わるかもしれません。
身近なものから季節を感じられるようになると、毎日がちょっとどころか、結構楽しく素敵なものになりますよ。
では、いきましょう。
季節の和菓子
最近、スイーツ食べてますか?
僕は甘い物好きで、食事は少なくしたけど、甘味はなかなか断ててません(笑)
洋菓子の方が多かったのですが、この章を読んで、やっぱり和菓子っていいなぁと改めて思ったものです。
和菓子は季節を大切にします。特に、上生菓子や落雁(上等の砂糖を固めたお菓子)は。
例えば、これ⇓
めちゃめちゃ青りんご!!!これから冬はりんごがおいしい季節ですよね。
もちろん、これは和菓子なので甘くておいしいですよ(笑)
「食べるのがもったいないくらい 鮮やかで繊細な上生菓子」
商品の売り文句にも納得ですね。ほんまにずっと眺めていられそう。
なんなら食べたら一口ですよ!究極言えば、味には関係ない形。
でも、見て味わい、ものによっては薫りを味わい、舌で味わう。
季節を五感で味わう。なんて贅沢。


こちらの花もうっとりするほど美しい。これで花見できそう✿
「季節の風情と風味をお楽しみ下さい」
って、ほんまにそれができるお菓子です。スイーツを味わう時間がより豊かになりますね。
『日日是好日』にはたくさんの、名店の季節の和菓子が紹介されています。
「初かつを」「菜の花」「桜」「つつじ」「紫陽花」「水を表現した寒天菓子」
銀座・空也の「黄味瓢」、赤坂・塩野の「千代菊」、京都・松屋常盤の「味噌松風」(別の味噌松風)、長門の「ゆずまんじゅう」、富山・五郎丸屋の「薄氷」、新潟・大和屋の「越乃雪」、愛知・松華堂の「星の雫」、などなど。(Amazonでお取り寄せできるものはAmazonリンクを貼ってます。それ以外は基本、お店のHP。季節でいろいろあるのでお取り寄せもありですね。)
季節物なので、その季節にならないと手に入らないと思いますが、季節毎に地域の和菓子屋さんをのぞいてみるととても楽しいですよ。
上生菓子はちょっとお値段しますが、それに見合った上質な季節を味わう時間を堪能できると思います。
著者の言葉が印象的です
和菓子には、素材そのものの味に、季節感が加味されていた。一年中、同じ姿のシュークリームやケーキが、なんだかつまらなく思えた。
シュークリームやケーキももちろんいいですし、季節の果物ケーキもありますが、今一度、和菓子を見直してみてはいかがでしょうか?
うちの近所の和菓子屋さん、経営が厳しいのか、高齢で後継ぎがいないのか、次々と閉店してしまいました。もっと早くにこの本に出会ってれば、もっと足を運んだのになぁと残念な思いです。
茶道具
僕は茶道具には詳しくないですが、これには「洒落と頓智にあふれて」いるそうです。
一見、真っ黒い棗なのに、よく見ると、全体にびっしりと満開の桜が彫ってあって、名前が「夜桜」だったり。
シンプルな白梅の形の香合の蓋を開けたら内側が真っ赤で、白梅が紅梅に早変わりしたり。
こういう茶目っ気は大好きです。
面白いですよね。そのちょっとしたサプライズ的な工夫が、場を和ましたり話題になったりしそうです。
きっと職人さんはいろいろ考えながら、これを発見してくれるかな?気が付いてくれるかな?とか思って作ってるんでしょうね。そして、美しい⇓


さりげないサプライズを考えるなんて、現代も昔も人間変わらないですね。
茶器で面白いと思ったのは、そこに季節感を伴っていること。いろんな角度から季節を存分に楽しもう!つまりは、人生の今をもっともっと味わい楽しもう!という心意気が感じられていいですね。
こういうユーモアはもっと磨いていきたいと感じます。
茶花
近所をぐるっと散歩してみて下さい。
いろんな雑草がありますよね。
意外なことかもしれませんが、その多くに、名前がついています。
お茶の床の間には、そうした野の草花が飾られ、茶花と呼ばれます。
僕は常々、名前も知らない雑草が咲かせる花も、園芸種に劣らない美しさがあるなと思っていましたし、インスタにもあげたりしていました。
もう少し調べていくと、雑草の名前が載ってる本がたくさんあること、園芸種は苦手だけど野の草花のことは詳しい人がいること(Twitterのやけに植物に詳しい悟空@kusaiyajingokuなど)、などがわかりました。
悟空さんのこの本はおすすめです⇓
武田先生は茶花仙人か!!ってほどたくさんの花の名前を知っていて驚きました。
「くがい草」「姫小百合」「しもつけ」「底紅」「糸すすき」「ぼけ」「貝母」「鷺草」「秋明菊」「虫狩」「胡蝶侘助」「花筏」「鯛釣草」「二人静」etc.
情報のロックオン・ロックアウト 人は見たい物を見る でも書きましたが、人は世界をあるがままに見ているわけではありません。
自分にとって意味のないと思うものや知識や関心のないものは目に留まりません。
しかし、一度、そこへ意識をフォーカスすると、日常の風景が一変するほど様々な発見があります!!
だから、いろんなことを学んで知っていくことは面白いんですよね!
まずは、いつもの道にある草花に、ちょっと目をやってください。きれいだなと感じたものはググったりしてみて下さい。いつもの世界が少し広がって、面白くなりますよ。
掛け軸
武田先生によれば、「『お茶の一番のごちそう』は、なんといっても、掛け軸」だそうです。
季節を表した言葉「薫風自南来(薫風南より来たる)」とか。
禅語も多いですね。「日日是好日」とか。
森下さんも始めは「ごちそう」と言われるくらいの面白味が分からなかった。
でも、「瀧」「〇」の掛け軸などから、これが面白い!ってなった。
「瀧」はただ瀧の一文字を、最後の一筆をハネずに、そのまま一気に余白にどぉーっと紙の下まで書き抜いて、墨の小さな飛沫が散っていて水しぶきを感じたと。
十五夜のお月見の日は、ただ「〇」だけ。
なんだと思います?
そう、
満月です〇
森下さんは、その楽しみ方を、なぞなぞに例えていました。
たしかに、文字というより、絵文字ですよね。高尚な教えというより、なぞなぞですよね。
自由自在な遊び心があふれています!
そんな風に思うと、難解そうな禅語や達筆すぎて読めないようなものも、「これは何だろう?」ってなぞなぞを解くような感じで面白いですよね。
僕の実家には、掛け軸や屏風がありました。その価値は全然わかりませんでしたが、「日日是好日」を読んでから、どんなことが書いてあるのかな?と面白味をもって眺めるようになりました。
楽しみが一つ広がったんですよね。
本を読んで、知識を得たり興味関心が広がると、人生の楽しみが増えます。
まとめ・季節を感じる
森下さんは、お茶の稽古を通して、
和菓子を食べ、道具に触り、花を眺め、掛け軸から吹いてくる風や水を感じた。今という季節を、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感ぜんぶで味わい、そして想像力で体験した。
それを毎週毎週積み重ねていくことで、「やがて、何かが、変わり始めた…。」
お茶の稽古は、季節を感じる刺激のシャワーを浴びてるようなもの、だと感じました。
最初はよくわからないし、知識もないけど、ずっとずっとずっと触れていると、否が応でも少しずつ分かるようになってくる。
いや、ある日突然、コップの水があふれるように、見える世界が一変する。そんな経験だと思う。
季節を感じられるようになると、毎日の景色の変化に気付けて、毎日が面白くなります。
その手始めに、『日日是好日 ~お茶が教えてくれた15の幸せ~』を読んでみませんか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
自分らしく生きる、自分自身でいることをテーマにブログを書いてます。
自分を押し殺し、他人の価値観や意見ばかり気にする ❝いい子ちゃん❞ だった過去。自分のことが大嫌いでした。
そんな自分をなんとかしたいと心理学を学びプロの心理士として仕事をするも、自分嫌いは克服できずにいました。
そこへ、30代でゲシュタルト療法を受け、人生が180°変わりました。
自分が好きになり、
自分の意見や考えを軸に行動できるようになり、
やりたいことややってみたいことにも素直に食指をのばせるようになりました。
本もたくさん読むようになり、さまざまな考え方を柔軟に取り入れられるようになりました。
同じように悩んだことがある方や、今現在自分の生き方に悩む方へ。
あなたらしく生きる、あなた自身でいるための手掛かりやきっかけがみつかりますように、と僕の経験や学びを発信しています。
誰もが自分らしく生きられる世の中にする。
Ryuについてさらに詳しくは自己紹介を読んでくださいね。(↓ボックスのRyuをクリックすると自己紹介ページへとびます)
コメント